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Days 12・・・

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反対に、


受け入れてもらえなかったと感じると、少女はとてもとても悲しそうな表情をするのだった。

すべての人に愛してもらえるなんて思っていたんだろうか。


少女がそうして傷ついてしまうと、華奢なからだにもひとつ傷ができた。


僕は少女を抱き寄せてやりたかった。

やわらかな前髪の下の額に口づけて、独りじゃないと言ってあげられたら、と思った。

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Days 11

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少女はすべてを受け入れようとしていた。

細い腕ですべてを抱きしめようとしていた。

誰も悲しむことがないように。

苦しむことがないように。

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Days X

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羽をなくした。

さっきまではえていたのに、たったいままでちゃんとあったのに、

ふと鏡にうつったじぶんを見たら、羽がなくなってた。

けっしておおぞらを自由に自在に飛びまわれるような、丈夫でりっぱな羽じゃなかったんだけど、

それでもちゃんと、せなかに、しろくてあたたかな羽があったんだ。

でもなくしちゃった。


 --羽がないってことはさ、 飛べない ってことだよね。

    きっとさ、羽は僕をまもってくれようとして、ひとりで飛んでいったんだと思うんだ。

    空は広いから、僕はまだこどもだから、飛んでるとまいごになっちゃうからさ。

    羽は僕に、ここにいなさいっておしえてくれたんだよね。

    ここに僕の探してるものはあるんだよね。

    ちゃんとあるんだよね。

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Days 9

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手を伸ばせば、触れられる距離にいるのに。


呼びかければ、声が届く場所にいるのに。


目の前の、あなたは、どこに?

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Days 8

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あとになって僕は思った。

本当は彼女は寂しかったんだと。

一人じゃ不安で、誰かに傍にいて欲しくて、仕方がなかったんだ。

彼女は決して人前で泣かなかったし、よく笑った。

けれど、普段よく顔を出すのに、パーティーなんかに来ることはあまりなかったし、笑い声は掠れていたかもしれない。

世間知らずで愛くるしい笑顔を見せて健気でバラの香りのする彼女は、僕の理想であり幻想だったのかもしれない。

僕は彼女のことを何も知らなかったのではないかと急に恐ろしくなり、胸が苦しくなった。

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Days 7/

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覚え書き:


ガラスで出来た崖

蝋燭で出来た天使

破片で出来た悪魔

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Days 6

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少女には”かなしみ”というものが見えないのだった。

そのことは少女を怯えさせた。

どうして泣いているの?

かの女のことをわかってあげたい、と思った。

けれどもかの女は塩辛い雨を流すばかりだし、何より少女は”かなしみ”というものを知ることができなかった。

 ――私が天使だったらよかったのに。そうしたら白くて強くて優しい翼で、まもってあげられるのに。

そんなことを空想しながら、少女はずっとかの女の側にすわって、やさしくその髪を撫でてやるのだった。

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Days 5

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きみが見る景色を、見てみたい。

こんなせかいは、そんなキレイな目にどう映るの?

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Days for

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”もう離れないように強く抱きしめているよ”

そのとき少女は、私は彼にまもられているのだ、と感じた。

彼の腕は、胸は、温かかった。

けれどもこんなとき、少女はいつも、彼から離れる自分を想像してしまうのだった。


”強くね”


(あまり強すぎると逃げちゃうんだから)


ちゃんと捉まえていて。私がどこにも行けないように。

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Days 3

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泣きたかった。

これまで少女は、すぐ泣くんだから、と言われ呆れられてきた。

べつに泣きたくて泣いてるんじゃない。勝手に涙が出てくるんだもん。

でも今は違った。少女は自ら泣きたい、と望んだ。

こんな気持ちを涙にかえて、私の外に逃がしてしまいたい、と。

そうしたらきっと、笑えるようになる。

けれども、泣きたいと思うときほど、少女は泣くことができないのだった。

苦しくて息が詰まりそうで、意識して呼吸をしようとすればするほど、からだは涙も悲しみも飲み込もうとするのだ。

たすけて…!

少女は海に溺れていった。

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Days 2

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彼女は一体どんなかなしみを湛えているのだろう。

何が彼女のこころを締め付けて、押し潰そうとしているのだろう。

私は彼女の心を、せめて気持ちを、理解したいと思った。


他人に撥ねつけられることは、私にとって2番目に最悪なことだ、と思う。

私は価値観の違いなんかで誰かを否定したりは絶対にしない。

私がそうするのは、反対に誰かを自分の裁量で計って否定する人に対してだけ。


もう誰も。

こんな風に傷ついてほしくない。

だから人間なんて滅亡してしまえばいい。

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Days

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物語の断片を、少しずつ描いていこうと思う。

誰のためでもない、ただ言葉に表してみるだけ。

キャンバスに思うままに色をのせて、混沌とした、色鮮やかなパレットをつくってみるだけ。


この言葉の切れ端たちは、どこかでつながっている、と思う。

だけどひとつのストーリーとして完成することはないのだ、とも思う。




少女は気づいていなかった。

自分の存在が、一緒にいる者の心を癒やしている、ということに。

彼らが自分を心から愛している、ということに。

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